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「え~、こちら萩野です。18時43分、確保いたしました」
銃を持つ内の一人、萩野と名乗る初老の男はトランシーバーに話しかける。
そして数分後、五人位の警官がやって来て暴れる鼠達を慣れた手つきで、路地の外にあるパトカーに押し込んだ。
パトカーが行ってしまったのを確認して、萩野は残りの二人を下がらせて菊地に話しかける。
「囮捜査、ごくろうさん。」
「もう、勘弁してくださいよ…。俺は警察でもマフィアでもない、只の善良な一市民なんすから…。」
「仕方ないだろ…。谷川が自分でここに来ないで、雑用のお前を寄越してきたんだから。」
「雑用じゃない!俺は弟子兼ボディーガードだって!」
「…。まぁ、とにかくご苦労さん。ホレ。報酬の方、30万だ」
「はいよ。それじゃ先生に渡しときます。」
「頼む」
そして、菊地も自分の家に帰っていった。
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