谷川相談事務所

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7時40分ごろ、菊地は、おもむろにソファから立ち上がり、二階への階段に足をかけた。 「そろそろ先生を起こして来ます。」 「あ…。お願いします。」 少しすると、上の階から突然、様々な音が響いてくる。 戦争でもしてるんだろうか…。 そして、時折聞こえてくる、ブチ殺すだの、切り刻むだのと言う言葉はいったい…。 少しすると菊地が二階から降りてきた。心無しかボロボロになっているような。 「ハァ…、ハァ…、何とか起こす事には成功しました。」 「あの、大変ですね。毎朝…。」 「イヤイや、もう慣れっこですよ。」 そう言って菊地は朝食の皿を洗い始めた。 時刻は7時56分。
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