~序曲~

2/5
前へ
/6ページ
次へ
暑い日差しが照りつける中… 喉もカラカラに乾いている… 今にも倒れそうな程にフラフラだ… それでも、彼は足を止めなかった。 今も監督の言うとおり、校外をひたすら走っている彼。 もう自身でガス欠なのは自覚していた。 横っ腹も痛くなっていたし、呼吸もうまくできなくなっていた。 しまいには頭痛までしてきているしまつだ… そう、彼はけして長距離が好きではなかったし、得意でも無かった。 単に部活の一環でしかないし、監督の言うメニューをこなしているに過ぎない。 だが、足を止める事はプライドが許さなかった。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加