~序曲~

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周りの連中の中には足を止めて、歩いている存在もチラホラ。 走るのが得意な連中はただひたすら前を走っていた。 もう、見えないほど前に。 それでも、彼は諦めなかった。 なぜなら、足を止めたときに負けを認めてしまうと思っていたから…。 しかし、歩いている連中の中には一緒にサボっちゃおうぜ? と、語りかけてくる者もいた。 それでも、彼は呼吸もままならない状態にもかかわらず 「もう少しだけがんばるよ」 と、答えていた。 まるで、自分に言い聞かせるように…。
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