次元の違う世界。

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『32階~36階、屋上は生徒会の階なので間違えて上がらないようにね』 思い出したように竹中さんはそう付け足す。 『エレベーターが違うからまずないと思うけど一様ね♪』 『生徒会ですか?わかりました』 『今はいないけど特別対応生徒は獅遠くんともう1人いるから会ったらよろしくね』 ふ~んもう1人いるのか 『わかりました。』 『うん!じゃあなにか困った事があったら構わず言ってね』 『はい、竹中さん忙しい中ありがとうございました』 気づけばもう昼の14時を回っていた 『いえいえこれが私の仕事ですから』 本当に中性的な人だ。3時間近く一緒にいるが未だに性別が特定できない 『失礼ですが竹中さん…』 意を決して聞いてみよう 『はい?どうされましたか』 『その……竹中さんは女性ですか?男性ですか?』 聞いてしまった。本当に尋ねてよかったのだろうか?これはかなり失礼な質問だと思うがやはり気になってしまった。 『………』 口が少しぽかんと開いたまま竹中さんは固まってしまった。やはり聞くべきでは無かったか……取り合えず謝ろう 『あのたけ、『アハハハハ!!』 ビクッ!!! 『あっすみません フフッ…アハハハハ  』 怒りを通り過ぎて笑いが止まらなくなってしまったのだろうかこれは本格的に謝らなくては今後の生活に支障がでるかもしれない。 『その竹中さん…?』 爆笑する竹中さんに恐る恐る話しかける 『えっ!?ああ!すみません 自分ツボに入ってしまうとずっと笑ってしまうんですよね(笑)』 笑い過ぎて目が潤んでいるのか指でこすっている。 『よかったらハンカチどうぞ』 そっとハンカチを差し出す 『ああ、ありがとうね』 ハンカチを受け取って目頭に溜まった涙を拭う様は女性の見て取れる 『竹中さん突然失礼な事を聞いてしまって気分を害されたならすみません』 深々と頭をさげる 『いえいえ!大丈夫ですよ、入寮する子は大抵みんな聞いてきますから(笑)こんなストレートに聞いてきた子は初めてだったから思わず笑ってしまいましたよ!』 だから頭を上げて下さい。と 下から手のひらで頭を上げられた 『そうですか、結局どっちなんです?』 静まり返る廊下 『それは…』 『それは?』 『内緒です♪』           _
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