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ダンッ!!
という音が体育館じゅうに響いた。
今度はダンクシュート。
実咲子はもう悲鳴をあげてる。
「ちょっと陽菜!!いまの見た!?」
「見たけど…」
「超カッコいいっ!!さすが陸くん♪」
「…」
あたしはもう実咲子のテンションについていけない。
理解できないよ…。
改めて、佐藤陸の姿を見直してみる。
…やっぱり、かっこよくなんかない。
つーか、かっこよく見えない。
隣の実咲子に目をやると、目がギラギラしてる。
怖いんですけど…。
若干引き気味な目で実咲子を見ていると、顧問から号令がかかった。
「女バス、休憩終了!!集合しろ!!」
「「ハイッ!!!!」」
さっきまでのキャラキャラした雰囲気が嘘のように、実咲子とあたしは勢いよく返事して、自分たちのコートに走った。
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