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◇
というわけで結局、あたしは佐藤に送られています…。
さすがに夜中なので、人通りは少ない。
歩いているのは、あたしと佐藤のふたりだけ。
なんか、気まずい…。
気まずいけどあたしから話を振るなんてできるはずもなく、ただただ黙ってあたしの家までの道を歩いた。
◇
途中にあるコンビニの前で佐藤が足を止めた。
後ろを歩いていたあたしは、佐藤の背中におでこを強打。
いったぁ…。
「ちょっと!!いきなり止まらないで…」
「お菓子買うか」
「は?」
なにコイツ、いきなり…。
「安西、真面目にやってくれたからお菓子買ってやるよ」
あ、あぁ…。
そういえばそういう約束だったような。
「あーでも、いいよ。あたしお菓子目的でやってた訳じゃないし」
命令されたからやってただけだし。
「いいから!!」
佐藤はあたしの手を引いて、コンビニに連れ込んだ。
別に欲しくないけど…。
まぁ、貰えるもんは、貰っとくか。
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