罰ゲーム 5日目

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◇ 「ただいまぁ」 家に帰ると、お母さんが玄関で出迎えてくれた。 「お帰り、陽菜。ケーキ用意してあるわよ」 「マジで!?やったぁ!!」 あたしは靴を脱ぎ、すぐさまキッチンに向かう。 「陽菜!!ちゃんと手洗いなさいっ!!」 そんなあたしを、お母さんが一喝した。 あちゃあ。 ちょっと、はしゃぎすぎたかな…。 ◇ 「いただきます!!」 きちんと手を洗い、着替えてから夕飯の席につく。 今日の夕飯はちょっぴり豪華だ。 お父さんは仕事。 あたしとお母さん、ふたりきりの誕生日パーティー。 うちは決して裕福じゃないし、むしろ貧乏の部類に入る。 だけど誕生日には豪華な食事を必ず用意してくれた。 ありがとう。 こんなに温かい家族に囲まれて育ってこれて、ほんとにあたしは幸せだ。 「…ありがとね」 あたしばっかり祝ってもらうんじゃなくて、ここまで育ててくれた両親に感謝したかった。 「何言ってんの!!陽菜がお礼言うなんて気持ち悪いわよ」 お母さんはケラケラと笑った。 その台詞、昨日も佐藤に言われたような…。
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