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店内を通ると、たくさんの衣裳が並んでいた。どれも華やかで、とても手作りだとは思えないほど立派だった。
そう思って眺めながら歩くと、衣裳の列の中に一つポツンと、黒い衣服があった。
「これがオレの作ったヤツ。」
「・・・・なんか変だな」
「え?」
「あ、いや、スーツの出来映えのことじゃなくて・・・・」
「じゃなくて?」
「あ、やっぱなんでもない。」
「そっか・・・・・」
確かにスーツのつんつるてんさは変だが、そういう意味ではなく、
なんかヤバいのだ。不気味だというか・・・・、まがまがしい『気』を感じる。
「まさか・・・・・」
「あ、いたいた。2人とも、お茶の用意が出来たぞ。」
「はーい」と2人は返事をすると、 そこを離れた。
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