第2章

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「あ、靴脱いだは良いけど、上靴とか持ってきてないんだけど…。」 神様「あるぞ。ほら。」 神様がそう言って肩に掛けていたバックの中からゴソッと探ったかと思うと上靴を出してきた。 「準備がいいな…。サンキュ。」 脱いだ靴の置く場所がないので玄関の端に置いておく。 神様「ああ、これはお前のバックだ。今日の放課後に教科書を配られるじゃろう。」 そう言って神様は俺にプー〇のバックを押し付ける様にして渡した。 「よくこんな物が出てくるなぁ。もしかして神様の持ってるバックって2次元ポ〇ット?」 神様「なんじゃ?それは。」 「いや、知らないならいいんだ。で、俺はどこに行けばいいの?」 神様「ここを上がったら職員室がある。そこに行けばいい。」 「了解!」 神様「先に教室に行っているぞ。」 「うん。」 先に行く神様の後ろ姿を見送って俺は階段を上がり、職員室とプレートがかかっている部屋の入り口に着いた。 ドアには「ご用の時はノックをして下さい。」と書かれている紙が貼ってあった。 俺は右手を上げて拳をつくりドアを叩いた。 ガチャッ すると、ドアが開いて白髪の髭のおじいさんが出てきた。 「何か用かな?」 「はい。今日転入してきた柴田秋です。担任の先生はいますか?」 その人はああ、転入生ね。と小さく呟いて職員室の奥に向かって呼んだ。 「福田先生、転入生ですよー。」 その声に答えて男の人の声がかえってきた。 「はい、校長先生。今行きますよ。」 何?!この人が校長先生!?おじいさんとか思った俺、自重しろ。 校長先生と入れ替わって、中年のメガネをかけた先生が出てきた。 福田「やっと来たね。遅かったから道に迷ったんじゃないかと心配したよ。」 「いえ、家から出るのが遅れてしまったんです。すみません。」 福田「いいんだ。謝ることはないよ。」 福田先生はにこやかに笑って言った。女子受けしそうだな、この先生。 福田「早速教室に行こう。ついてきて。」 「あ、はい。」 俺は素直に先生の後ろについて廊下を歩きだした。
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