第2章

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「一体どういう事…?」 なぜかこちらも制服を着ている神様は手を顔に覆う。 神様「間違えて男の器(カラダ)を造ってしまった…。」 「間違えた!?…ちゃんと説明してくれよ、神様。」 神様「……世界の人間の男女の数は均等に分かれなければいけないのじゃ。女の魂(ココロ)には女の器(カラダ)を、男の器(ココロ)には男の器(カラダ)を入れる。」 …魂(ココロ)?器(カラダ)…? 神様「それは神のオキテ。オキテを破ると…とてつもなく恐ろしい事に…!」 「お、恐ろしい事って…!?」 神様「……神に…女神にぶち殺されるのじゃ!!」 神様はいきなり立ち上がりウロウロと部屋中を歩き回る。 …えーっと…つまり、そのオキテとやらを破ると女神に殺されると…。 「そんな事かよ!てっきり、世界が終わるとかそういう恐ろしい事かと思ったよ!」 その言葉を聞いてカチンときたのか神様は俺の前で止まる。 神様「どこがそんな事じゃ!恐ろしい事じゃろ!」 「だって明らかに他人事だろ!俺は関係無いし!」 俺がそう言うと神様はベットに顔を埋めて泣き出した。 神様「女神に殺される…その前にいっそ自殺でも…。」 「待て待て、早まるな!マイナスに考えるなっ!」 神様「では、どうしろと…。」 とか神様は言いながらも何かを期待する様に俺をチラチラと見る。 ああ、もう。まったく…俺は関係無いって言ってんのに…。 「分かった、分かったよ!俺からなんとか言ってやるよ!だから、いつまでもグズグズ泣くなっ!」 その言葉を待ってましたと言わんばかりに神様は笑顔になる。 「それは良かった良かった!わしもいい友人を持ったものじゃ!」 立ち直り早っ!! ガシッと俺の手を掴んで握手をする神様。俺と神様って友達なのか…? 全然意味が分からない。 転生して初めての友達が気分屋の神様とはどうしたものか。先行き不安だ。
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