暗がりの中

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暗い道の中。 足元も見えない。 確かな道を求めているのに 目を凝らしていても見えない だんだんと自分に苛立ち そしてぶつけようの無い怒りを感じ どうして良いかわからず 悲しくなり 哀しくなり 孤独を感じ 涙を流す 道を照らす術も分からず 誰に頼るわけでもなく 頼り方も知らず 空いた手には汗が滲み 道が見えない目は ただしょっぱい水を流した 地団駄を踏んで 道がある事を確かめて とりあえず進んでみる 一歩踏み出す毎に増す 不安定な感情は 止まる事を知らず 溢れ出して どうしたらいい 誰か教えてくれ そんな言葉が 空に虚しく吸い込まれた そして道に進んでいけば 今度は目的を忘れ 見失い 絶望に浸る あまりにも進む事に気を取られ 一体どこへ行きたいのかを あまりにも道に執拗に拘って 歩いて何がしたいかを忘れた そしてふと思う 後ろを振り返り 上を見上げ 辺りを見回す ああ そうだ なぜ迷っていたのに なぜ怖がっていたのに なぜ前に進んだのだろうか 不安ならば見返せばいい 怖いなら辺りを見回せばいい 進んで行くための道ばかりに 変に拘りをもって 前に進む事だけが正解 だと思い込んだ 自分の世界が ちっぽけに見えた 本当は視野を広げれば 広がる大きな世界を あえてみようとしていなかった 気づいた途端に 周りは明るくなり 前が見えた 目に映ったのは幾千もの道 自分が一つだと 信じていた道 本当は 無数の道が 漠然としていない目的のために 選択肢として 自分の目の前にあった
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