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先生の部屋はなにも変わっていなかった 散らかっていなくて、片付いてもいない 最後に先生の家に来たのはクリスマスの日 あれ以来2度目だ クリスマスの日、一緒にご飯を食べて、ケーキを食べて キスをした 恥ずかしくて顔が赤くなったのを思い出した それを遮るかのように先生が大きな音をたてて戻ってきた 『もうすぐ始まるぞ』 ベランダを開けて二人で横に並んで座った 『これ、火、つけといて』 蚊取り線香とライターを手渡されて慣れない手つきで 火をつけようとした瞬間、火が指を燃やした 『なああああああああああっ!!』 『どうした!?』 『指が・・・・・指が・・・・・指が燃えた!!』 『バカか。お前ライターも使えねぇのかよ』 綺麗な炎をが緑色の線香を包んだ じわじわと燃えていく
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