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今は放課後。
俺は学校の屋上で、友達と談笑しながら下校している生徒を眺めていた。
何故か部活があったかは覚えていない。今日、何の授業をしたかも分からない。
ただ一つ覚えているのは、俺は誰かにここに呼び出された事だけだ。
「おっ!ちゃんと来てくれたんだな宋一」
数分後。屋上の扉を開いて現れたのは圭吾だった。
「いったい何の用だよ?」
俺は気怠そうに振り返り、怪訝な視線を圭吾に向けてやった。
……てか、何で俺は圭吾の呼び出しに応えたんだろう?
「ああ、ごめん……どうしてもお前に言いたい事があってさ」
そう言って圭吾は俺の目の前まで来て立ち止まり、何故か何も言わずにモジモジし始めた。
果てしなくキモい。
「早く言えよ」
「あ、ああ……俺さ……お前の事、好きなんだよ」
…………は?
俺が圭吾のあまりのキモさにイライラしながら先を促すと、圭吾からはそんな爆弾発言が飛び出してきた。
「ちょっ…待て……冗談だよな……?」
俺はまさかのホモ発言に一歩引き下がる。
すぐ後ろにフェンスがあるのでこれ以上は下がれない。
俺はそんな趣味ないぞ!?ドッキリかっ!?
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