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俺は今来た道を父さんと一緒に歩いていく。
部活は完全に遅刻だな。
「ただい…」
「そーちゃん……!!」
「ごふぅ!?」
家まで戻り、扉を開いて入ろうとした瞬間。吹雪が俺の名前を呼びながら抱き着きという名のタックルを鳩尾に繰り出してきた。
てか、久々で反応出来なかった……
しかも俺が出てからずっと玄関に居たのか?あのまま部活に行ってたらどうしてたんだろうな。
「宋一郎。誘拐は犯罪だぞ?」
「誘拐じゃないから!?」
「というか宋一郎はロリコンだったのか」
聞いてねぇし……あと誰がロリコンだ。
「ふゅ……?そーちゃん、このおじさんは誰なの……?」
そこで吹雪は父さんの存在に気付いたらしく、俺の腰辺りに抱き着いたまま顔だけを父さんに向けてそう尋ねてくる。
……やっぱりちゃんと説明しないといけないよな。
「取り敢えず居間に行こう。話はそれからするから」
俺は吹雪を引き離し、2人にそう言ってから居間に向かって歩き出した。
「ロリコンになるように育てた覚えはないんだがな……」
しつこいな、おい。
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