再会。出会い。別れ

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「ふゅ……?そーちゃん……?」 憂氷さんが数回深呼吸した所で背中の重みが無くなり始めた。 それだけで吹雪が浮いていっているのが分かる。 「そーちゃん…っ!?そーちゃん…っ!?」 「…………っ!?」 完全に離れた時に吹雪の叫ぶ声が聞こえてきた。 俺は敢えて上は見ず、手が痺れるくらい強く握り拳を作りながら前だけを見詰める。 「それでは……失礼します……」 そして目の前に居る憂氷さんも浮き始め、そう一礼すると一気に空に舞い上がる。 「そーちゃん…っ!?そーちゃぁぁぁぁん!?」 最後に聞こえたのは今まで聞いた中で1番大きい吹雪の声。 数秒経ってから空を見上げるとそこには当然、吹雪の姿はなかった。 {……行かせてよかったのか?} その時。乾弼が突然そんな事を尋ねてきた。 ホントは行かせたくなかったよ。でも俺は……今の俺じゃあ吹雪を守れる自信がない…… {……強くなろうの。宋一郎} ああ……吹雪を守れるくらい強くなってやる…… だから早く帰ってこいよ吹雪…… 再度、空を見上げる。 その空は俺の心を示すかのように薄暗く曇っていた。 ~晴れ男のち雪女~ ※後編へ続く※
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