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「とりあえず、そこに座っておくれ」
村長の指示に従い、木で作られたイスに座った
「旋理殿・・・おぬしに言われた事が起こってしもうた・・・」
村長が深刻そうに話した
「また来たか。賊のやつらは、腐る程居るからな・・・まぁ、またぶっ倒すけど」
「ありがたい所なのじゃが・・・」
「金か?」
俺は村長の言いたい事を先に言った
だいたい予想はつく
貧しい村程襲われ、そのための護衛にも、雇うのに金が必要だ
「うむ・・・どうしたもんか・・」
「安心しろ。金は要らない」
「それは本当か?」
ここで嘘を言ってどうすんだよ・・・・
それに賊のやつらから失敬しといたしな
・・・・・俺って賊と同じじゃねか?
「とにかく、任せとけ」
「・・・・この村を賊から守ってくれ」
「ああ、全力で・・・いや、命懸けで守ってやる」
そう言い俺は村長の家を出た
「あの気迫・・・あの子とそっくりじゃな・・・まさかのぉ」
村長は、一人そう呟いた
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