第1章

16/16
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
「丁度良い人物…ですか?」 「ああ、アルトの先代の騎士団長たる人物だ。今はあの山にある唯一の村の長老をしているらしいが、何しろ気難しいやつでな…」 父の先代。 つまりは父を騎士団長になるまで育てた人物。 そんな凄い人に教えてもらえると思うと、今からでも胸が高鳴った。 「まぁでもキリアを通じてなら話くらい聞いてもらえるだろう。近いうちに行ってみなさい」 「はい、ありがとうございます」 父が言っていた通り、この国の王様は本当に良い人だ。ソラトは心からそう思い一礼をした。 「また来年の試験の日はキリアを通じて知らせるとしよう。今以上に強くなって帰って来い」 王はそう言ってキリアを連れて立ち去ろうとする。 「大変、お世話になりました!ありがとうございました」 ソラトはもう一度深く礼を済ませて、城を立ち去った。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!