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「丁度良い人物…ですか?」
「ああ、アルトの先代の騎士団長たる人物だ。今はあの山にある唯一の村の長老をしているらしいが、何しろ気難しいやつでな…」
父の先代。
つまりは父を騎士団長になるまで育てた人物。
そんな凄い人に教えてもらえると思うと、今からでも胸が高鳴った。
「まぁでもキリアを通じてなら話くらい聞いてもらえるだろう。近いうちに行ってみなさい」
「はい、ありがとうございます」
父が言っていた通り、この国の王様は本当に良い人だ。ソラトは心からそう思い一礼をした。
「また来年の試験の日はキリアを通じて知らせるとしよう。今以上に強くなって帰って来い」
王はそう言ってキリアを連れて立ち去ろうとする。
「大変、お世話になりました!ありがとうございました」
ソラトはもう一度深く礼を済ませて、城を立ち去った。
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