1章

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「ただいまー」 つっても家には誰もいない、両親は共働きで夜まで帰って来ない。 小学生の弟が一人いるが、いつも遊んで帰ってくるから、俺が鍵を開けるほかないのだ。 「あーつかれ……?」 いつもの自分の部屋だが、人の視線をすごく感じる。 がしかし心当たりがある、正体はすでに明白だった。 「……そこだっ!!」 「イテッ」 「やっぱりお前かサチ!!」 「な、なぜバレたぁ!?」 ベッドの下に物を投げ込むと女の声が聞こえる。 「俺の部屋にかってに入るヤツなんてお前以外にいないわ!!」 「イテテッ…今回はバレない自信があったのにー」 隣の住人サチ、俺と年が同じで、いわゆる幼馴染み(残念な) 「今回はどうやって入った?またお前の部屋からこっちの窓に跳んだのか?」 「ふふっ……今日は行儀よく玄関からピッキングで入ったのです!!」 「人の部屋に侵入した時点で行儀良いわけねぇだろ、つーか不法侵入じゃねぇか!!」 まったく……どこでそんなスキル習得したんだか 「で、今日は何しに来た」 「貴方にどうしても合いたくて……きちゃった☆」 「俺にわざとらしい上目使い通用すると思うなよ」 「あれ?またバレたー」
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