88人が本棚に入れています
本棚に追加
/84ページ
翌朝は雨の音で目が覚めた。
ザーザーと激しい音が鳴り響く。
「クワァ~」
ツバサも目を擦りながら起き上がる。
「おはよう、ツバサ
今日は雨だね…」
布団を出てカーテンを開くと、外は朝とは思えないほど薄暗い。
見上げると黒い雲が空を覆っていた。
隣にやってきたツバサは不安そうな顔で外を眺める。
「クワァ~」
翔のパジャマの裾を掴んで弱々しい声で鳴く。
「大丈夫だよ!…あれ?」
隣にいるツバサを振り向いて言うと、昨日とは違う変化に気が付いた。
羽が少し大きくなり、背も伸びたように見える。
翔はしゃがんでツバサの目線に合わせた。
「凄いな、ツバサ!!
この調子だときっとすぐに空が飛べるようになるね!」
最初のコメントを投稿しよう!