4日目~伝説~

5/10
前へ
/84ページ
次へ
「うわっ!!」 「おわ~!!」 そこへ角を曲がって来たおじいさんと体がぶつかった。 その拍子におじいさんの杖が手から滑り落ちる。 翔は慌ててそれを拾いおじいさんに差し出す。 「ごめんなさい!」 それから頭を下げて謝った。 「ほっほっほ! よそ見はいかんが素直に謝るとは感心だの~」 おじいさんは笑いながらそう答える。 そして、ずれた老眼鏡を目の位置に戻すと不思議そうな顔をした。 「…はて、変わった生き物だね」 翔は冷や汗をかく。 「クワクワァ~!」 ツバサの姿をバッチリ見られてしまった。 「あの、この子はその…」 言い訳を考えるが何も言葉が思い浮かばない。 するとおじいさんはツバサに近付いて行き、まじまじのその姿を観察した。 「ほほぅ!ドラゴンの子かね?」
/84ページ

最初のコメントを投稿しよう!

88人が本棚に入れています
本棚に追加