はじまりは……

3/14
前へ
/34ページ
次へ
まだ生徒で賑わう教室を覗くと、奥の方に凛音と翔くんがいた。 「おっ?彩崎ー!美人なお姉さんが来てんぞー!!」 近くにいた男子生徒があたしに気づいて、茶化すように凛音に向かって叫ぶ。 「おだてても何にもでないよ、岸沼くん」 「あ、バレました?」 「バレバレだよ♪ ちゃんと勉強してる?明日学力テストでしょ?」 「勉強しなくても、点数とれますよ」 「まぁ、うちの学校は問題簡単なの多いからね」 「お待たせ。姉ちゃん」 いつもの黄色いバッグを提げた翔くんを連れて、凛音がやっと来る。 「じゃ、行こっか。凛音、翔くん。 それじゃあね!岸沼くん」
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

86人が本棚に入れています
本棚に追加