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いつもと同じようで、何かが変化した
─────……
カチャ…
翼「ふぅ…とりあえず
今日の分は終わりましたね」
眼鏡を外し鼻の付け根の部分を揉む
翼「んーっ…目が少し痛いです……
でもまだあの人の分が……」
思わず伸びをして
姿勢を正すと、微かな話声が聴こえた
……誰でしょうか…
この時間は昴を除いて、他の役員は滅多に
来ないはずなんですが……
昴は煩くないですし…
―─ガチャ…
雅「ごめんね?
今日は先約入ってて…
うんー、じゃあまたね?」
翼「あぁ、チャラ男ですか」
雅「あー、翼ちゃんだー…
どうでもいいみたいに…ひどいよー」
…………何かいつも通りの
情けない顔なんですけど……
何処かおかしいような……
と言うか、何だか久々に見たような気がします
翼「…何しに来たんですか?」
まぁ…私に関係はありませんか
雅「何って…たまには仕事しに~?」
は……?チャラ男が…?
って、いや…それが当たり前なんですが…
翼「…明日は鎌が降るようなので
気を付けて下さい」
雅「え!?あ、うっ…うん?」
嫌味で言ったのですが伝わらなかったようで
きょとん…としていた
翼「…もう良いです…そう言えば……
約束があるのでは?」
とうとうすっぽかしまでしたか…と見ると
また一瞬きょとん、として笑った
雅「あー…さっきのー?
約束はね~?ないよ~?
約束あるならここ来たりしないよぉ~」
なら別に興味はない、
心配そうに見ている人達をすっぽかしたなら…
殴るつもりでしたけど………
例え仕事をしに、でも
約束する方が悪いんですし
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