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「BUUUUUUUUUUUUN!!」
その男、しんやは屋上に居た。屋上から駆け下りていた。
自慢のカートに身を預け、立体駐車場の坂道を走っていたのだ。
「このまま風になるぞ!!!」
馬鹿なしんやが調子に乗って加速していると、正面から車がやってきた。
「う、うわあ!」
ドーンと音がしてしんやは吹き飛んだ。ヒューッと飛んで、ゴゴゴゴと下に落ちた。四階から地上へまっさかさまである。
落ちていく中、しんやはカートへ呼びかけるように叫ぶ。
「動け、動け、動いてよ!! 今動かなきゃ僕が死んじゃうんだ! そんなのいやだよ!」
何も起きずにしんやは落ちた。
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