黒猫にはご注意を

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今日はバイトの日。 帰りに巧君とばったり出くわしたあと、まっすぐバイト先に来た。 「いらっしゃいませ。」 今日はちらほらお客が来るけど、みんな下見程度。 まぁその方が楽だからいいんだけど。 頭に浮かぶのは、蒼君の姿。 『自分に嘘ついてたら、幸せ逃げちゃうよ?』 そんなんじゃ…ないよ。 ただ、興味があるだけ。 ただ、それだけ。 『人はみんな恋する能力持ってるんだよ。』 違う…私はそんなもの持ってない。 恋だとか愛だとか、そんなものいらない。 そんなものなくたって生きていける。 そうでしょ…?
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