第三章

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家を出てこの京に嫁いで3年がたった。 ここの人はとてもいい人ばかりで凄く優しい。 あの日までは…。 「永遠…。私達一家は攘夷派につくことになった」 「え……!帝を、幕府を裏切るのですか!?」 「意見が合わないんだ。仕方がないだろ!女が家のことに口を出すんじゃない!」 今まで優しかった旦那が初めて私を殴った。 「はい…。出過ぎた真似をしました。申し訳ありませんでした」 「…すまない。でも、仕方がないんだ。すまない」 そう言って部屋を出て行った。 「アハハ……。もうお父様には会えない、お母様に文も書けない歳にも会えない。」
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