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「あれ……? 」
ふと思い出したのは葵のバイト先のマスター。
たしか俺と同じ名前だったはず……。
葵の好きな人はあの人だと思ってたけど違ってたのか……?
俺の勘違いだった……?
「もしかして……」
マスターは吹っ切れて、新しく好きな人が出来たのか……?
それがあの子……。
「葵は、先に進んでるのか……」
天井を見上げながらポツリと呟く。
「進んでないのは俺だけ、か……」
腕で視界を遮り目を瞑る。
ふと訪れた暗闇に思考が引っ張られる。
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