824人が本棚に入れています
本棚に追加
「1、2ヶ月は経ってるかな? 」
葵は前を向いたまま少し目線だけ上に向け考えた後でそう答えた。
「そう、だな……。 」
何ともなしに応える葵に俺は頷くだけで精一杯だった。
何故?
そう聞かれると明確な答えなんて浮かばないが、何となく何かが胸のどこか奥の方に引っ掛かるような感覚がした。
これ以上は考えちゃいけない。
無意識にそう思い、心の奥底に疑問を沈めた。
「少しは寂しかった? 」
「……え? 」
思いもよらない葵からの質問。
顔だけ少しこちら見向けて悪戯に微笑みながら、言う葵に驚き視線を合わせる。
最初のコメントを投稿しよう!