★第3章★

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土方は斎に、沖田は蓮に食事をさせていて、芽吹は助かっているが申し訳ない気持ちがあった。 「土方さん…総司さん…すいません」 「気にすんな。お前は自分の食ってろ」 「そうですよ!芽吹ちゃんさっきから全然食べてないじゃないですか!」 芽吹は二人に食べさせるばかりで、自分は全く食べていなかった。 土方たちの優しさがすごく嬉しくて、芽吹は自然と笑顔になる。 「…ありがとうございます(ニコッ」 「「「「……っ////」」」」 勿論土方、沖田をはじめ、周りの隊士たちは芽吹の笑顔に見惚れ、顔を赤くさせていた。 芽吹の歓迎会は夜遅くまで続いた。 原田は、昔の切腹の跡を誇らしげに自慢していた。 だが、その傷を見た蓮と斎は泣き出し、原田は急いで腹をしまったのだった。 ほとんどの隊士が酔い潰れ、部屋に帰った頃、芽吹は片付けをしていた。 双子は寝てしまったので、広間の端に座布団をおき、その上でスヤスヤと寝ている。 「すまないね。芽吹君の歓迎会なのに後片付けを手伝ってもらって…」 井上は申し訳なさそうに言う。
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