芽吹いた若草

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「咲蘭?何をそんなに慌て…」 竜胆は赤子の顔を覗きこむ。 「こ、これはっ!」 竜胆はゴクリと息を呑んだ。 赤子の瞳が… 鮮やかな緑色だったのだ。 咲蘭と竜胆の瞳は藍色と紫色。 どうやっても“緑色” は引き継がれないはずだ。 「ねっ。とっても綺麗でしょ?」 咲蘭は赤子を抱き寄せ 細くしなやかな指で赤子の輪郭をなぞった。 .
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