不登校卒業

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宮澤side 「どうぞ」 そう言われて俺たち四人は「お邪魔します」と中に入った。 「座って待っててください」 ペコッと軽くお辞儀をして案内された場所に座って待ってると、飲み物を用意してくれた。 その行動に対しても、俺たち四人は軽くお辞儀をしてお礼を言った。 りんちゃんは一口水を飲んで言った。 「それで、話って何ですか?」 「..単刀直入に言うね?..そろそろ学校にきて欲しいんだ」 りんちゃんはしばらく黙り混んだ。 そりゃそうだよね。 いきなりすぎるよね。 ずっと数分くらい沈黙が続いたところで、ともちんとあっちゃん、俺が口を開いた。 「友ね、昔いじめられてたんだ」 「私も昔ゆきりんみたいに引きこもりだったの」 「俺も中学のときいじめられてた」 「え.うそ..」 りんちゃんは目を大きくして手を口に当てて驚いていた。 そりゃそうか。 今じゃそんな面影ないし。 「うそじゃないよ、ホントこいつら酷かったんだからー」 今までずっと口を開かなかった智弥が笑いながら言った。 「友ね、ホントに学校行きたくなかった。行く意味がないからね」 「また孤独感覚えるだけだし」 「でも、智弥とか斗哉とか有華とか優翔とか..みんなが支えてきてくれたから今の俺たちがいるわけ。だからさ、今度は俺たちがりんちゃんを支えるし、いじめッコなんて俺がぶっ飛ばしてやるから。だからさ、ちょっと考えてみてくれる?」 最後に優しくそう言って俺たちはりんちゃんの部屋を後にした。 .
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