見えない鎖、遠い糸

Prologue

――

俺の願いも虚しくあらゆる方向からの風に揉まれながらも家に辿り着き、制服のままベッドにダイブ。

皺がつくので本来は控えるべきだが、脱ぐ動作すら面倒だった。

別に学校で疲れるようなことをしたわけじゃないが、精神的にきた。

高校で友達ができようができまいがどうでもいい。
周りで人同士が馴れ合っていても構わない。

そこに虚無感を覚えることすら烏滸がましい。

毒針は、依然心に刺さったままだ。