Prologue

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じゃあ俺はいったい何に疲れたというんだ。 「……考えんのめんど……」 何に疲れたのかを考える方が疲れる気がする。 それ以上考えるのはやめて、頭を空っぽにして目を閉じた。 ―――― 次の日は生憎の雨模様だった。 げんなりしながら渋々徒歩でバス停へと向かう。 「もうちょっと元気出せよ」 空の向こうに吠えても、知らん顔。 バス停に着くと、ほどなくしてバスがやってきた。 雨のせいで座れる席はないが、四の五の言ってもしょうがないので傘を畳んで乗り込んだ。
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