Prologue
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やがて桜並木を抜けると、この町で一番の規模を誇る出流高校が見えてきた。 駐輪場に自転車を停めると、他生徒の波に紛れながら、なおかつ溶け込まないように足早に下駄箱を目指す。 今のところ見知った顔もいないし、視線が集まるのにも慣れっこだ。 ただ今は、教室に着くことだけを考えて。
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