Prologue

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だが、今日から一緒のクラスになった他生徒の前でそんな恥辱をかます余裕は俺にはない。 「弘……離れろ」 「なんで?嫌だ」 「…………」 駄々っ子のように、俺の肩に頭を乗せて離れない弘。 普段なら気にしないのだが、場所が場所だ。 クラスメイトの視線が突き刺さる。 「いいから離れろ」 痺れを切らして、俺は弘をひっぺがした。 彼の香水の匂いが、鼻腔を擽った。
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