Prologue

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「相変わらずだなー、明斗」 「そのまま返すよ、その台詞」 そんなことはお互い様だ。 やれやれという風にちらっと時計を見やると、間もなく予鈴がなる時間だった。 もうじきこいつも自分の席に戻るだろうと半ば清々しながら弘の方に向き直ると、弘は教室のどこか一点を見つめていた。 「…………」 つられて俺も弘の視線を追うが、俺の知っている人がいるわけではなかった。
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