Prologue

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「なんで?」 拗ねたように表情を曇らせると、弘は申し訳なさそうに弁解する。 「姉貴が、買い物行くから子供の面倒見ろって……」 それを聞いて、俺は逆に弘に同情してしまった。 弘の姉……まどかさんは、弘を顎で使うことにおいては右に出る者がいないくらい弘使いが荒い。 弘が断れないことは分かっているので、これ以上追及もできずにどうにか表情を繕ってみせた。 「まどかさんか……じゃあしょうがないな」 「本当にごめん……また今度行こうな?」 「ああ」
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