赤の話
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今では大きな感情それは 好きな人間達を殺めた悲しみ かすかなあの感情は 一人、人間を殺めた哀れみ いままで抑えてきた感情が 涙として溢れだす 若干予想外だったのか 女は妖怪の瞳を見ると 構えるのをやめた 「おかしいな…私は悪を斬りに 追いかけたのだが」 女は頭を抱え クスクスを笑い (悪では なくなってしまった ではないか……) そう心で呟いた……――――
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