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心を落ち着かせると
自然と涙は収まった
その間
女は静かに彼の傍にいた
蛇という妖怪を労るかのように
そしてゆっくり口を開いた
「行く場所がないなら
私と来ないか?」
「………
(何故私なんかと…私は……)」
「私は…人間を殺した、か?
それとも
妖怪の私は人間の私と
一緒にいる資格はない?
いや、少し違うか」
彼の考えていることを
あっさりと言いあて
それを何事でもないように
笑い飛ばしていた
(なんなんだこの人…)
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