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その頃、学校では騒ぎになっていた。
鬼住高校の全先生、警察が消えた陣の捜査を行っていた。
燵磨、詩音、梨子はその光景を見守ることしか出来なかった。
梨子は自分のせいだと泣きながら、燵磨と詩音に謝っている。
詩音も突然の出来事に涙するしかなかった。
「大丈夫だ、陣はそんな弱い子じゃない。大丈夫だから信じて待とう」
燵磨は2人の肩を抱き、励まし続けた。
化け物と化した高校生達と鬼と化した陣は殺し合いを始める。
他の化け物になった高校生に比べ、鬼と化し、意識のない陣の強さは別格だった。
無惨に殺されていく化け物達。
激しい雄叫びは広い室内に反響して化け物を怯ませる。
雄叫びが止まった時、そこに立っていたのは陣だった。
顔だけでなく、肩にかけていた布キレも血で汚れている。
静まり返った室内に静寂が訪れる。
意識のない陣は、上にこの光景を窓越しに見ていた人物の存在に気づいた。
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