幻想からの訪問者-騒乱記-

謎の少女

少年移動中……

～海人のアパート

広さは普通でキッチン、バス付きの一人暮らしにちょうど適した部屋だ。

「まずはベットに寝かせて…と。

はぁ……女の子とは言えここまで運ぶと疲れるなぁ。」

バイト帰りの上に運動系の部活に所属していないので疲労が半端ではない。

「飯は……めんどくさい。カップラーメンにするか。」

女の子を寝かせるとカップラーメンに沸かせたお湯を注いだ。

「それにしても……可愛らしい寝顔だな。」

女の子の顔をじっと見ていたら思わず表情が緩んでしまった。

「……何考えてんだよ。相手は見ず知らずの女の子だぞ。」

頭に浮かんだことを振り払うかのように一人呟く。

「……う……ん。」

「……やぁ。」

「キャーッ変態よ。変態が出たわ。」

「ハグッ!!!」

強力な拳が俺の顔面にめり込んだ。