プロローグ

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---あの子は皆と全く変わらない子さ。 ある人はそう言っていた。誰がそう言ったのかは覚えていない。 瞳の色は燃えるような赤色。光は入ってなく、いつも焦点が合っていない。 あの子はよく笑う。いつも、笑っている。でも急にいつもと違う笑い方をする。 ”それ”の顔は、とても美しく、恐ろしいと思った。 --殺される-- そう、錯覚させられるほどに 彼女の愛し方は他の人とは少し変わっている。でも、愛している事実には変わりなど無い。 どんな愛し方も”自分の愛の表現方法”だと思うから。 ---だから彼女は皆とは変わらない。
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