所詮運命とは残酷なもの

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独りで靴も脱がずにわたわたしているとリビングから見知らぬ女の子が出てきた。背は俺の頭を抜いたくらいだからちょうど俺の肩辺りに頭があり、白のワンピースの上から黒い薄い上着を着ていた。サラサラの髪は腰まであり、顔は誰が見ても口を揃えて「綺麗」「可憐」と言うだろう。 そして瞳だけは燃えるように紅かった。 きっと普通の人なら一目惚れしてしまうかもしれない。だが しかし俺は疎かった。頭は何故自分の知らない人が家に居るのかで一杯だった。 女の子は扉を閉め、三歩ほど俺に近寄った。 「はじめまして、そして付き合ってください。」 こうして、普通ではない生活が始まってしまった。
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