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「まぁ確かにわらわら群がってるのは邪魔だけど、そこまで気にすることないんじゃない?」
「でも…なんか居ずらいっていうか…私が邪魔してる気がして…」
「はぁ?」
怪訝な顔で真希ちゃんは私を見た。
「いや…クラスの人気者の前の席に私なんかがいて邪魔だろうなー…と」
つい気後れするというか…
「あんた変なところ卑屈になるよねー」
呆れたように真希ちゃんは言った。
「あそこがあんたの席なんだから邪魔も何もないわよ。気にし過ぎ。だいたい、あんた自分を卑下し過ぎなのよ。」
「それはそうかもしれないけど…」
自分に自信がないから、卑屈になってしまう。
この気持ちは真希ちゃんのような人には理解できないと思う。
「あの群れの中に入れとは言わないけど、せめてせっかく後ろにクラスの人気者が居るんだから話しかけるくらいしてみれば?」
あいついいやつだし大丈夫だと思うわよー。
と、真希ちゃんは軽く言った。
…それができれば苦労はしない。
―――あぁ、早く席替えしたい。
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