いじめ

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“お前なんて死ねば良いのに” 言われなくても死んでやる。 “いつまで被害者ぶってんの?” 被害者ですから。 ていうか、ぶってないから。 毎日繰り返される、“いじめ”。 いつからかあたしは、泣けなくなった。 それと同時に、笑えなくなった。 だけどそれでも、親は気づかない。 何が出張だ、何が単身赴任だ。 どうせ遊んでるくせに。 “きゃはは! 何こいつ、臭ーい” “うわ、牛乳まみれ! 牛の仲間入りじゃん!” “お前がかけたんだろー?” 五月蝿い。 この世の全てが、大嫌いだ。 世界なんて、無くなれば良いのに。 「帰ります」 そんなあたしの声に、びくびくと返事を返す教師。 この教師だって、自分の身が可愛いんだ。 だから、助けようとしない。
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