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お母さんに叱られたくない一心で必死に走った。近道するために狭い路地を走っていたとき曲がり角から人影が見えた。
でも避ける事が出来なかった。
これが全ての始まりになるとは知らず
「ドン」
…？体に衝撃が走る。僕はそのまま吹っ飛んで尻餅を着いた。
「おいガキ気を付けろ！」
恐いお兄さんにぶつかってしまった。恐いどうしよう。殺される…。
無意識の内に頭を過る虐待の恐怖。体が勝手に震え出す。
３人組で真ん中にいる人が言った。
「そんなに怖がらなくていいんだよ」
茶髪で青くすんだ瞳。くっきりした鼻筋がより美しさを強調する。スーツを軽く着こなし、何よりすべてを見透かすような瞳。
カッコイイ！その存在感、オーラ、全てがカッコよく見えた。
ふ
「坊や綺麗な瞳をしているね。その真っすぐな瞳忘れられそうにないな」
お兄さんは笑いながら言った。
「君にこのキーホルダーをあげよう。このキーホルダーは強くなれるように魔法がかかっているんだよ」
「門路さんそろそろ行かないと時間に間に合いませんよ」
門路さんと言う人は僕にキーホルダーを渡した後そのまま颯爽と消えていった。僕の視界には門路さんはいない。僕は忘れかけていたことを思い出したかのようにまた走って家に帰った。
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