第一話 姫と教育係

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むかしむかし あるところに それはそれは可愛らしい お姫様がおりました ・・・中略。 そして幸せに暮らしましたとさ めでたし めでたし 「あー面白かった」 とある国の姫ルイディアナは、読み終わった子供向けの絵本を ぽんっとベットの上に投げ出し、ごろんとベットに横になった。 「姫様、休憩時間はとっっっくに終わっていますよ。 そしてはしたないです」 仰向けに横になり、両手を広げてベットに寝ている姫に、 教育係であるルッツは声をかける。 左手は寝室の扉を開いた状態でおさえ、右手には分厚い本を肩にのせるように持っていた。 この教育係であるルッツは物腰が柔らかく、そして女性と身がまうほどの綺麗な顔立ちだが、 彼をよく知る知人達はこぞって「恐ろしい人物」と称していた。 「むー・・・」 物語の中に浸っていたルイディアナは、ふくれっ面をしながら起き上った。
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