第二話 姫と専属医

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「待ちな、お嬢ちゃん」 レイは去ろうとするルイディアナの背に声をかける。 「上流階級の人間がこうも簡単に頭下げるなんてね」 鏡越しにルイディアナの動作、表情を観察していたレイは始めて笑顔をルイディアナに見せた。 「それも理由もわからずにただ頭を下げただけと思いきや、ちゃんと理由もわかってるじゃないか。 上流階級の人間なんて糞ばかりかと思ってたけど、アンタみたいなのもいるんだね。 気に入った」 レイは立ち上がると、自分よりもずっと背の低いルイディアナに手を差し出した。 「・・・え?」 「手を出されたら普通握手だろ?」 レイは笑いながらルイディアナの小さな手をとり勝手に握手した。 「これでアンタは私のダチだいつでも会いに来な」 「あ・・・ありがとう」 びっくりしながらもルイディアナはお礼を言う。
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