桜は時に、残酷で。

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「……帰ろ?」 笑顔で手を差し出す美桜に、狂牙はその手をとった。 次の瞬間には、まるで何もなかったかのように。 もとの町の風景が広がっていた。 そこには、妖怪一人と女一人いた形跡もない。 狂牙が皆の記憶から、今日の出来事の記憶を消したのだ。 ただ一人、若侍を除いては―――
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