第一章

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ちょっと早足で学校を目指している僕の恋人、斎藤亮太とは幼なじみ。 母親同士が親友という縁もあって、僕らは赤ちゃんの頃からずっと一緒だった。 小・中・高と一緒で、僕が亮太を意識し始めたのが中1の頃。 女顔で色白、小柄だった僕はクラスメートによくからかわれていた。そんなときにいつも助けてくれた亮太に惚れたのだ。 でも長身で美形でかっこいい亮太は女子にモテモテで、彼女だって僕が知ってるだけでも10人くらい作ってた。 女の子に囲まれ、友達も多かった亮太と少しずつ距離が出来たのは中2でクラスが別々になったことがきっかけだった。 毎日女の子や友達を引き連れて歩く亮太のそばにいることは出来なくて、放課後に遊ぶことも次第に無くなっていた頃、 僕は告白され、男の先輩と付き合うことになった。 だけど先輩は僕の気持ちに気付いていたみたい。 亮太が大好きだって気持ちに。 そんな先輩に後押しされ高校一年の春に亮太に告白した。 絶対断られるって思ってたんだけど、帰ってきたのは、 「いいよ」 この一言に僕は 嬉しくて思わず泣いちゃったんだ。
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